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ことばの美学36 紙の国の物語 [雑記]

江戸時代から、ちり紙交換はあった――いや、紙を拾う商売があって、それを梳き直して落とし紙として再利用したのだという。「ひやかし」の語源もそれに関係しているというが、それはさておき、紙の時代からネットの時代になると、言葉がチープになった。このブログもそうである。チープな手段で、チープな理論を、チープに展開してはばからない。百家争鳴どころの騒ぎではない。
 でも、チープななかにもレベルがあって、紙の国では原稿用紙、ノートやレポート用紙、メモ用紙、落とし紙に至るレベルは、やはり区別しなければならない。たとえば、だれかの言説に対して、べつの言説を唱えることは、ネットではいとも簡単なのだけれど、それに何の紙を使うの? ということである。自前のブログを持たないとき、これは厄介な問題になる。さて、どこで述べるのか――たとえ使えるスペースがあるとしても、そこは議論をはじめるのにふさわしい場所であるのかどうか――紳士淑女は悩まざるをえないだろう。…
 僕は吉野仁さんのブログが好きで、共感するところも多いのだけれど、最近、反論も出ているようだ…さて、どうなりますかねえ。団塊前後世代はHRの影響か、議論が好きだが、ひとつの方向に収斂する可能性が低い議論というのは、あまり実りがないという気もするのでありまするが。


江戸へようこそ (ちくま文庫)

江戸へようこそ (ちくま文庫)

  • 作者: 杉浦 日向子
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 1989/02
  • メディア: 文庫



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共通テーマ:日記・雑感

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