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ことばの美学 28 英語の空耳アワーといいそこまちがい [本・読書]

 きのう某乱歩賞作家とその友人のジェイ隊パイロット(戦闘機の教官)とちょっと飲んで話をしたのだが、英語があまり隊に普及していない時代に「そら耳」で聞いたものを「いいそこまちがい」のまま使っている例があるそうな。
 前から不思議に思っていたのは、chock(車輪止め)をチョークとかチョックとか呼んでいることだったが、もっと面白い話を聞いた。爆撃演習の標的には、テント形のものを使うのだが、ジェイ隊ではこれを「シャーク」(鮫)と呼ぶのだという、命中すると「シャーク」というわけだ。しかし、耳がよくて英語も勉強しているこのジェイ隊パイロットは、これをshack(小屋)のことだと見抜いたのである。そして、よくよくベイ軍のを聞くと、たしかに「シャーク」ではなく、「シャック」といっている。なるほど……。
 あまり英会話をする機会のないホンヤク家にも「そら耳」はあって、以前よくFENを聞いていたとき、「ヨカマシティ・ボミング」としきりにいうので、横浜で爆弾事件があったかいな? と不思議に思っていた。しかし、なんのことはない。「オクラホマシティ」なのであった。また、国防総省を以前見学したときには、ガイドの下士官は「ペンタゴン」なんて発音せず、「ペニャガン」といっていた。これもFENを聞くと、たしかにそう聞こえる。そら耳英語のほうが、じっさいの発音に近い。「バッテンボー」はやはり正しかった(これがわかるひとは相当の年配者である)。入国管理では、胸を張って「斉藤新一」といおう。

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