『ジャズ・アネクドーツ』 [本・読書]
ジャズにまつわる小噺の数々。たとえば、カウント・ベイシー楽団の強力なリズムセクションとして名高いフレディ・グリーンはなぜソロをとらなかったか――フレディは親友のチャーリー・クリスチャンにギターアンプをプレゼントされたが、フレディが弾くとスイングしなくてバンドががたがたになるので、みんなでしめしあわせて、プラグを抜いたり、アンプの部品をごっそりはずしたりした。それでとうとうフレディ・グリーンはソロをとるのをあきらめたというわけ。
カウント・ベイシーのレコードを聞くと、フレディ・グリーンのザッザッという力強いコードワークがよく聞こえる。これと手数のすくないカウント・ベイシーのピアノが絶妙のコンビだったわけ。
その他、ジャズ好きにこたえられない裏話の数々が書かれている。村上春樹訳。