『JAMJAM日記』殿山泰司 [本・読書]
さるアマチュア・ジャズ・ベーシストに教えてもらって読んだのだが、これがめっぽう面白い。ジャズ、ミステリ、映画や交流をさらりさらりと書いているが、なかなかどうして中身が濃いのだ。三文役者を自称しているが、ただのエロおやじじゃなかったことがよくわかる。ホントに造詣が深いのよ。「愛のコリーダ」の乞食役で露出したチXXについて上坂冬子さんに「すでにお役御免になったお手玉みたいな股間が」と書かれて……オレはまだ、上坂さん、なんだったら――? なんて一文もある。たしかにあの場面、だいぶお年に見えたが、じつは60前だったはず。この本の前のほうにも「チャンとならないようにチャンとやらないと、チャンとやったことにはならない」ので、「値上げになった新幹線や値上げにならないオレのギャラのことなど、頭のなかで回転させた」とある。いっぽう、チャンとしたいときにもチャンとならないことがあるし、こいつには苦労させられる方々も多いのでは……あ、いやそれはまだべつの話か。とにかくエロはだいじということです。ヒヒヒヒ。