ブルー・ルーム マデリン・ペルー [ギター・音楽]
ひさしぶりに銀座山野楽器でジャズ・ヴォーカルをあさっていて、しばらく買っていなかったマデリン・ペルーを見つけた。ことのほかカントリーの多いアルバムで、ボーナス・トラックのI Love You So Much It Hurtsなんて、やや忘れ去られたフロイド・ティルマンの古い曲だから、驚いてしまう。解説者はカントリーミュージックのことをまったく知らないらしく、この曲もYou Don't Know Meも「カウボーイソング」だなどといっているが、You Don't Know Meはシンディ・ウォーカー姐さんの作った名曲で、エルヴィスはもとより、最近はハリー・コニックJrやマイケル・ブーブレだって歌っているスタンダード・ナンバーなのだ。それにしても、こういうけだるいGentle On My Mindはいいなあ。
You Don't Know Me: Songs of Cindy Walker
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Lost Highway
- 発売日: 2006/03/14
- メディア: CD
夢やぶれて 華原朋美 [ギター・音楽]
きのう何気なくテレビを見ていたら、やっていた。べつだんファンではなかったのだが。泣ける絶唱。ヒットしてほしい。いや、きっとヒットするだろう。
夢やぶれて-I DREAMED A DREAM-(初回限定盤)(DVD付)
- アーティスト: 華原朋美
- 出版社/メーカー: ユニバーサルJ
- 発売日: 2013/04/17
- メディア: CD
ブルーゼット 斉田佳子 [ギター・音楽]
世界を股にかけて(?)録音したCDがいよいよ発売! アマゾン以外でも、山野楽器銀座店Jazzコーナー、Disk Unionお茶の水Jazz TOKYO、タワーレコード渋谷店Jazzコーナー、山野楽器自由が丘店Jazzコーナー、Disk Union関内店、Disk Union吉祥寺ジャズ館、タワーレコード新宿店Jazzコーナーで売っているので、ぜひ1枚。トゥーツ・シールマンのハーモニカはベルギーでの録音。All Day Longは、なんとモノローグからはいります。ニューヨークでの録音はやはり音が違う。透き通った音色――というのか。ソロもなかなか聞かせます。全体として、さりげなく凝ったつくり。
Bluesette 斉田佳子 [ギター・音楽]
ジャズ・ヴォーカルの先生の新CDが出ます。かの有名なハーモニカ奏者とぅーツ・シールマンスさんに音をもらうために、ベルギーにまで出かけていった先生……凄いプロ根性です。もう予約できます。できばえが楽しみです。トゥーツさんのスタンダード集もしゃれていますよ。「バラ色の人生」では、ダイアナ・クラールの歌声も聞かれます。「風のささやき」ではジョニー・マチス。贅沢な一枚です。
Jo Stafford / Autumn in New York - Starring Jo Stafford [ギター・音楽]
この二枚カップリングは、かなり結構な組み合わせだと思う。なにしろ、彼女のベストともいえる2枚の組み合わせなのだ。ベスト盤もいいものだけれど、こういうテーマ・アルバムごとに聞くほうが、ずっと楽しい。ジョー・スタッフォードは、すごく息が長くて、しかも無駄なビブラートがあまりないので、とても心地よく聴ける。1946年のことだが、好きな女性シンガーはと聞かれたビリー・ホリデイは、おおかたの予想に反して――ベッシー・スミス、エラ・フィッツジェラルド、コニー・ボズウェルなどの名をあげずに――ジョー・スタッフォードだといった。ジョーは過小評価されているが、フレージングのうまさは、シナトラなどに通じるところがある。
Merle Haggard "His 30th Album","A Working Man Can't Get Nowhere Today" [ギター・音楽]
マール・ハガードは、どのアルバムを聞いてもいい。これは名盤2枚のカップリング。初期のアルバムは、ジェイムズ・バートンのよくも悪くも癖のあるギターが聞きすぎていたのだが、この二枚はテレキャスターのトーンをすこし甘くしたロイ・ニコルズのギターがとてもいい。クロマチックのパシングトーンを微妙に使い、ジャズのようでもありながらカントリーらしさをけっしてくずしていない。テレキャスターというと、ギンギンの音だと誤解している向きが多いのだが、トーンは3~4ぐらいにしてリア・ピックアップを使うと、枯れた感じの音がよく出る。レコードをよく聞いてもらいたい。30th AlbumのニコルズのHonky Tonk Night Time Manのソロは秀逸だ。
Presents His 30th Album / A Working Man Can't Get Nowhere Today
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Beat Goes On
- 発売日: 2004/08/30
- メディア: CD
ジョニー・マチス Let It Be Me--Mathis in Nashville [ギター・音楽]
1970年代に、いろいろなアーチストがナッシュヴィル・サウンドにあこがれて、ナッシュヴィルで録音した。このアルバムもそうかと思いきや……なんと2010年の録音なのだ。ブレント・メイスン(EG)、ポール・フランクリン(StG)、ジェリー・ダグラス(Dobro)など、錚々たるスタジオ・ミュージシャンをバックに、ジョニー・マチスが甘い声を聞かせてくれる。歌手になって50年を経て、マティスがカントリー・ソングを歌うのは、それらの歌がスタンダードになった――長い歳月を経て生き残ってきたからにほかならない。つまり、ここで歌われているカントリーは、マチスとおなじように半世紀を生き延び、スタンダードになった――ジャンルを超えた存在になったのだ。たとえば、シンディ・ウォーカーとエディ・アーノルドの曲、You Don't Know Meは、マイケル・ブーブレやハリー・コニック・ジュニアにも歌われている。Make The Wolrd Go Away(これもエディ・アーノルドのヒット・ナンバー)やPlease Help Me I'm Fallingなど、じつにツボにはまっている。いや、どの曲もすばらしいのだが。
Let It Be Me: Mathis in Nashville
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Sony
- 発売日: 2010/09/21
- メディア: CD
Harry Connick Jr. - Your Songs
- アーティスト:
- 出版社/メーカー:
- メディア: CD
You Don't Know Me: Songs of Cindy Walker
- アーティスト:
- 出版社/メーカー: Lost Highway
- 発売日: 2006/03/14
- メディア: CD
マール・ハガード Live at Billy Bob's Texas [ギター・音楽]
マール・ハガードほど、ときどきひっぱり出して聞きたくなるシンガーはいない。ストレンジャーズ時代の古い曲から新しい曲まで、いっこうに輝きが消えないし、おなじ曲でもアレンジも変化してゆくから、とてもおもしろいのだ。ところで、このBilly Bob's Texasは「世界最大のホンキー・トンク」と銘打っているのもそのはずで、ロデオ場もあるらしい。アスリープ・アット・ザ・ホイールのライブ盤もある。ほかにもうんとこさライブ盤がある。ググってみると面白い。
Live at Billy Bob's Texas [DVD] [Import]
- 出版社/メーカー: Smith Music Group
- メディア: DVD
ピンク・マルティニ&由紀さおり「1969」 [ギター・音楽]
音楽というものは(基本をおさえたうえで)すべからくノンジャンルでありたいと思う。逆に、これは勇気のいることで、こんなもんXXXXじゃない! といわれる場合もある。しかし、昭和歌謡にしたところで、その根底にはさまざまなジャンルの音楽が含まれている。そのどの味付けを強くするかで、味わいがちがってくる。これが如実にあらわれているのが「ブルーライト・ヨコハマ」で、このアルバムではまだラテン色がさほどでもないのだが、先日テレビで見たライブでは、もっとそれらしくなっていた。レコーディングでは、どうしてもベースが強くなってしまうのかもしれないが、ブラスの響きを強調すると、またちがったものが聞けるだろう。こういうアルバムが逆輸入でヒットするというのは、レコード会社――いや、音楽業界全体――の制作陣の見識のなさをあらわしているのではないか。とにかく、昨今のポップスの名盤のひとつだろう。
斉田佳子 meets 辛島文雄 at 銀座No Bird [ギター・音楽]
きのうはジャズヴォーカルの先生のライブ。銀座No Birdというハイソな新しい店。テーブルクロスもかかっていて、ここならオトナでもゆっくりできる。ピアノが最高なのはもちろん、ベーシストもドラマーも気合がはいっていて、なかなかエキサイティングなライブでした。1時間近い2ステージ、めいっぱい楽しんだ感じ。MCも簡潔で、とにかく、歌と演奏が主役。「ロンドン」テーマの曲や、ヴァン・モリソンのMoondanceもあり、多彩です。このLP――Bob Voyage――はアマゾンだとプレミアムがついていますが、ライブに行けば定価で買えますよ。クリスタル・ゲイルやローラ・フィジイでヒットした、「瞳のささやき」もはいってます。このアルバムとおなじようにブラス・セクションを入れたライブが、渋谷のセルリアン・タワーのJz Bratで11月8日にあるので、それも愉しみ。ここもいい店です。詳細は斉田先生のブログやHPで。