ガイトナー回顧録 [新刊!]
日本人は「アメリカの仕組み」というものを、もっと知っていなければらないのではないか。情報も内向きなものばかり、ネットの政府批判もまったく内向きだ。ガイトナー元財務長官は、アメリカの閣僚にはめずらしく政治家的な色あいの薄いひとで、だからこそ金融危機を乗り越える改革を、合理的にやれたのだと思う。有能な管理が、対策をひとつひとつ積みねてきた、という感じだ。ひるがえると、日本の政界の停滞を嘆きたくなる。民間企業主導でいい結果が出ているものの、国家の大きな戦略が見えてこない……。ちょっとこれを読んで勉強してもらいましょう。「米国最大の危機を救った男」の物語は、かならず参考になるはずです。