『誰がアメリカンドリームを奪ったのか?』ヘドリック・スミス [新刊!]
オバマ大統領は一般教書演説で、「労働者の家庭を守ることがミドルクラスの経済だ」と述べ、中間層に配慮して、富裕層向けの税を教化する考えを打ち出した。経済は好調だが、その恩恵をもっとも受けるのは株式などを保有している富裕層なのだ。わが国でもそうだが、資産への課税を強化することが肝心だ。投資の神さまウォーレン・バフェット氏はいう。
* *
「お金でお金を稼ぐと、税率は非常に低くなります。力仕事や重労働で、額に汗してお金を稼ぐと、税率はどんどん上がります……大金持ちが支払っている税金が、彼らのオフィスを掃除する人たちより少ないということが、きわめて高い確率で起こりうるのです」
バフェットはみずから、二〇一〇年の所得税率がオフィスの社員(二〇人)のだれよりも低かったことを認めた。大半がキャピタルゲインだった課税所得三九八〇万ドルに対する税率は一七・四パーセントで、秘書やその他のアシスタントが給与から天引きされる率よりもずっと低かった。
* *
本書では、アメリカのミドルクラスが経済的圧迫を受け、縮小していくさまを、歴史的観点から鋭く考察している。我が国にも当てはまることが多い警世の書だ。
* *
「お金でお金を稼ぐと、税率は非常に低くなります。力仕事や重労働で、額に汗してお金を稼ぐと、税率はどんどん上がります……大金持ちが支払っている税金が、彼らのオフィスを掃除する人たちより少ないということが、きわめて高い確率で起こりうるのです」
バフェットはみずから、二〇一〇年の所得税率がオフィスの社員(二〇人)のだれよりも低かったことを認めた。大半がキャピタルゲインだった課税所得三九八〇万ドルに対する税率は一七・四パーセントで、秘書やその他のアシスタントが給与から天引きされる率よりもずっと低かった。
* *
本書では、アメリカのミドルクラスが経済的圧迫を受け、縮小していくさまを、歴史的観点から鋭く考察している。我が国にも当てはまることが多い警世の書だ。
誰がアメリカンドリームを奪ったのか?(上) 資本主義が生んだ格差大国
- 作者: ヘドリック・スミス
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2015/01/20
- メディア: 単行本
誰がアメリカンドリームを奪ったのか?(下) 貧困層へ転落する中間層
- 作者: ヘドリック・スミス
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2015/01/20
- メディア: 単行本