『世紀の空売り』マイケル・ルイス、『賢者たちの決断』ゼックハウザー&サンドスキ [本・読書]
『ライアーズ・ポーカー』のマイケル・ルイスさんが帰ってきた。金融破綻をネタに空売りをかけたスゴイやつらがいた! ホンヤクは「フィクションからノンフィクションまで、千差万別な著者の語りを、変幻自在に訳すその手腕は芸術的といわれる」東江一紀氏であるから、楽しめることうけあいだ。ストーリーの面白さはミステリなんて屁じゃない、いや目じゃない。
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『賢者たちの決断』では、のっけからゴールドマン・サックスの職業倫理の話が出てくる。敵対的買収への支援を断ったゴールドマンは、敵対的買収を恐れる企業を顧客として得た。この英断はウォール街の伝説となる。こうした独自の道を選ぶのには勇気がいるが、それはかならずペイする。「みんなでやれば怖くない」こそが一番怖いのだ。バフェットさんをご覧あれ、ひととちがうことをやってきたから藁しべ長者になれたのだ。
A氏訳はここでもおもしろい。「理念か空念仏か」「会議室を野人で満たせ」……。わたしもいま、A氏にならい、「金太郎飴的な」という訳語を使おうかと、迷っているところである。
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『賢者たちの決断』では、のっけからゴールドマン・サックスの職業倫理の話が出てくる。敵対的買収への支援を断ったゴールドマンは、敵対的買収を恐れる企業を顧客として得た。この英断はウォール街の伝説となる。こうした独自の道を選ぶのには勇気がいるが、それはかならずペイする。「みんなでやれば怖くない」こそが一番怖いのだ。バフェットさんをご覧あれ、ひととちがうことをやってきたから藁しべ長者になれたのだ。
A氏訳はここでもおもしろい。「理念か空念仏か」「会議室を野人で満たせ」……。わたしもいま、A氏にならい、「金太郎飴的な」という訳語を使おうかと、迷っているところである。