『キラー・エリート 極秘諜報部隊ISA』マイクル・スミス [近刊予告]
実態が明らかにされることのすくなかった米軍の極秘諜報部隊ISA(情報支援隊)――通称アクティヴィティ――の歴史と活動を克明に描いている。これを読むと、ああ、こんなところでもアクティヴィティが活躍していたのか、ということがわかる。情報機関にとっては、組織名を知られることすらがマイナスになる。そんななかで、これだけ連綿と生き延びて活躍してきたことに驚かされる。
発端は1979年の米大使館人質救出作戦だった。この作戦の失敗が、CIAに頼らない独自の諜報組織が軍には必要であるという教訓になった。この人質事件については、マーク・ボウデンの『ホメイニ師の賓客』にくわしいが、その他さまざまな特殊部隊関係の本にも、ちらちらとアクティヴィティが顔を出しているのが、本書を一読してわかった。
有名な『ブラックホーク・ダウン』の際にデルタ・フォースをジェリー・ボイキン大佐が指揮していたことが、ボウデンの著書でも映画でもなぜか伏せられているが、本書にはそれもちらりと書いてある。おなじボウデンの『パブロを殺せ』(映画化が予定されている)には、ボイキン大佐がコロンビア入りしたことが書かれているのだから、『ブラックホーク・ダウン』で伏せられているのには、なにか理由があるのだろう。アンディ・マクナブのSAS物の背景もよくわかる。ともあれ、『キラー・エリート』を読むと、さまざまな類書の伏せられたカードが見えてくるのである。集英社文庫から11月刊行予定。
発端は1979年の米大使館人質救出作戦だった。この作戦の失敗が、CIAに頼らない独自の諜報組織が軍には必要であるという教訓になった。この人質事件については、マーク・ボウデンの『ホメイニ師の賓客』にくわしいが、その他さまざまな特殊部隊関係の本にも、ちらちらとアクティヴィティが顔を出しているのが、本書を一読してわかった。
有名な『ブラックホーク・ダウン』の際にデルタ・フォースをジェリー・ボイキン大佐が指揮していたことが、ボウデンの著書でも映画でもなぜか伏せられているが、本書にはそれもちらりと書いてある。おなじボウデンの『パブロを殺せ』(映画化が予定されている)には、ボイキン大佐がコロンビア入りしたことが書かれているのだから、『ブラックホーク・ダウン』で伏せられているのには、なにか理由があるのだろう。アンディ・マクナブのSAS物の背景もよくわかる。ともあれ、『キラー・エリート』を読むと、さまざまな類書の伏せられたカードが見えてくるのである。集英社文庫から11月刊行予定。
ブラックホーク・ダウン〈上〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)
- 作者: マーク ボウデン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2002/03
- メディア: 文庫
ブラックホーク・ダウン〈下〉―アメリカ最強特殊部隊の戦闘記録 (ハヤカワ文庫NF)
- 作者: マーク ボウデン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2002/03
- メディア: 文庫
パブロを殺せ―史上最悪の麻薬王VSコロンビア、アメリカ特殊部隊
- 作者: マーク ボウデン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2002/04
- メディア: 単行本
ホメイニ師の賓客〈上〉―イラン米大使館占拠事件と果てなき相克
- 作者: マーク ボウデン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/05
- メディア: 単行本
ホメイニ師の賓客〈下〉―イラン米大使館占拠事件と果てなき相克
- 作者: マーク ボウデン
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/05
- メディア: 単行本
デルタ・フォース極秘任務―創設メンバーが語る非公式部隊の全貌
- 作者: エリック・L. ヘイニ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2002/12
- メディア: 単行本
SAS戦闘員―最強の対テロ・特殊部隊の極秘記録〈上〉 (ハヤカワ文庫NF)
- 作者: アンディ マクナブ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2000/07
- メディア: 文庫
SAS戦闘員―最強の対テロ・特殊部隊の極秘記録〈下〉 (ハヤカワ文庫NF)
- 作者: アンディ マクナブ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2000/07
- メディア: 文庫
ブラヴォー・ツー・ゼロ―SAS兵士が語る湾岸戦争の壮絶な記録 (ハヤカワ文庫NF)
- 作者: アンディ マクナブ
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2000/10
- メディア: 文庫