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〈アビエイター〉 [映画]

 最近見た映画(といってもDVDだが)のなかでは、もっともエキサイティングだった。金と命と名誉をかけたハワード・ヒューズの闘いは、血を沸き立たせる。よくも悪くも、ヒューズの生き方や業績は、その後のアメリカ人のマインドセットに大きな影響をあたえたのではないか――ハリウッドの超大作志向、軍用機や旅客機の大型化、そして自由競争。
 ジーン・ハーロウ、キャサリン・ヘップバーン、エヴァ・ガードナーといったハリウッド女優も登場するが、ヒューズはけっしてプレイボーイであったのではなく、彼女たちとは一種のソウルメイトであったことがうかがえる。それにしてもディカプリオはすごい役者だ。
――物語は1947年11月2日、世界最大の飛行艇ヒューズH‐4ハーキュリーズの初飛行で終わっている。「ジェーンズ航空百科事典」によれば、ハーキュリーズはこの日、ロサンジェルス港を1マイル飛行し、その後は二度と飛行していないという。その後、働き者の軍用輸送機ロッキードC‐130が「ハーキュリーズ」を襲名していることは周知のとおりである。「地獄の天使」の撮影シーンも含め、飛行機好きにとっても見逃せない映画だ。
 マーティン・スコセッシ監督、「ムーンライト・セレナーデ」ではじまるエンディングクレジットの尾っぽにブルースをくっつけているので、かならず最後まで見るように。

アビエイター プレミアム・エディション

アビエイター プレミアム・エディション

  • 出版社/メーカー: 松竹
  • メディア: DVD



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