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NHK大河ドラマ考~われわれが首狩り族だったころ [雑記]

 こんどは「風林火山」……前にも「武田信玄」をやったのに、大河ドラマはやはり利益誘導型ふるさとのど自慢型番組でしかないのだろうか。
 前の「功名が辻」も、決断した面々は原作をよく読んでいたのかどうか……山内家の土佐経営は土着の半農の武士(一領具足)を差別する政策をとり、これが幕末まで尾を引いていたことは、よく知られている。「竜馬がゆく」を合わせて読めば、わかるはずだ。だから、けっして「一豊の妻」の明るい物語ではありえない。
 正直いって、いくさ中心の大河ドラマはこりごりだ。すぐれた小説である「樅の木は残った」や、日本人の精神風土を形成した「赤穂浪士」「太平記」「平家物語」などであれば、戦いの場面があっても納得が行くが、われわれが首狩り族だったころのドラマばかりをやるのは、いいかげんやめてほしい。ロシアの大河小説にも比すべき「橋のない川」のような小説もあるし、時代物がそんなによければ、助さん角さんのいない村上元三のほんものの「水戸黄門」もある。新しい時代小説にもよいものがいくらでもある。司馬遼太郎や井上靖などから大河ドラマの原作を得るというのは、あまりにも不勉強だし、見識が低い。


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