新・翻訳アップグレード教室(10) [翻訳]
だれでもパソコンや電脳辞書を自分の使いやすいようにカスタマイズするということをやっているだろう。紙の辞書もそういうふうに自分仕様にするといい。訳語を辞書に書き込むことについては前に触れたが、ここでは『最新英語情報事典・第2版』(以下『英情2』と略す)をカスタマイズする方法を説明しよう。
必要なもの――付箋、鋏、糊。『英情2』
第2版とはいっても1986年の改訂で、いささか古いのだが、それでもじゅうぶん役に立つ。情報のかなりの部分が《ランダムハウス》に取り入れられているが、《ランダムハウス》は電脳辞書で使う場合が多いだろうから、こちらはこちらで役に立つ。
『英情2』を活用するには、重要な図表のページをぱっとひらくことができるようにするといい。そのために、付箋を半分ぐらいの長さに切り、糊でページの隅に貼って、見出しを書き込む。僕の「常用ページ」をいくつか挙げよう。
P226 ハイウェイ・パトロールの組織
P307 ワシントン市警の組織
P460 米連邦議会の常任委員会
P847 会社組織
P926 米国の教育制度(これは『プログレッシブ英和辞典』にも載っている)
P1051 ロサンゼルス郡保安官事務所の組織
P1110 ペンシルベニア州警察の組織
P1229 アメリカ合衆国政府機構
P1269 ホワイトハウス事務局スタッフの役職名
P1270 ホワイトハウス(見取り図)
ちなみに、図表のタイトルは索引に太字で記されているので、それを見て自分に必要な場所に付箋を貼るといい。このテクニックは、他の資料でももちろん使える。辞書と鋏は使いよう――というわけ。背表紙に近いところに貼るとめくりにくいよ。念のため。